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2007年 04月 30日

テイクアウト

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ヨセミテ公園


小東京で時々昼食を食べている食べ放題の店「追分」。
テイクアウトも出来るのかと訊いてみる。
出来ると言うので試してみた。
値段が此処で食べるより少々高めだけれど、
入れ物代が入っているのだろうと納得する。

ところがウエーターに手渡された容器を見てびっくり。
3個も有る。
中が三つに仕切られたものと小さめで長方形の容器。
そしてスープ用のカップ。
こんなに有って良いのか。
ちょうどオーナーがカウンターでお茶を飲んでいたので、
「こんなに容器を貰って良いのかなあ」
と冗談ぽく言ったら、
「うん、入るだけ持っていたら良いよ」
と笑う。
それで、料理のカウンターへ行ってどんどん詰めた。
でもごちゃごちゃ入れるとまずく見えるので、
一応気を使う。
それでも2食分は軽く有る。
夕食分も頂いて店を出た。
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by shinia62 | 2007-04-30 23:52 | シニアの時間 | Comments(6)
2007年 04月 30日

その 1

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過酷な生活状況であっても、
その世界しか知らなければ結構幸せに暮らせるものだ。
特に子供にはその能力が有る。
自分の子供の頃を思い出すとそんな気がする。
極貧の生活だったが、思い出すのは楽しい事ばかりだ。

ぼくの生まれた家は古材を集めて作った掘っ建て小屋であった。
家の西側には大きな桃の木が有った。
その実は誰でもが思い浮かべる桃色ではなく薄い緑であった。
外側が短い毛で覆われていて、「毛桃」と呼んでいた。
玄関を入ると大きな土間が有った。
冬には雪が吹き込む隙間だらけの家。
剥き出しの屋根裏が囲炉裏の煤で真っ黒だった。
その家で厳しい北海道の冬を生き延びた。

両親は農家を営んでいた。と言えば聞こえは良いが小作農である。
働けど働けど全ては地主に吸い取られた。
畑には有り余る程の作物が有っても、
我が家では今日の食事に事欠く状態だった。
我が家の主食は粟やトウモロコシの砕いた物だった。
時には少量の米が入っていたのかもしれないが記憶に無い。
粟だけでは味が無いとカボチャを入れたりした。
それが特別の日のごちそうだった。
 
家から村の中心まで4キロの山道を歩いた。
我が家から山を抜けると、やがて両側に水田や畑が広がる。
村の中心は小高い丘に成っていて、
その北側に村人達が向山と呼ぶ大きな山が有った。

ぼくの人生はこの美しい北海道の大自然を出発点として
始まろうとしていた。

(続く)
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by shinia62 | 2007-04-30 00:35 | Comments(4)
2007年 04月 29日

S氏

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Reggie


暇なのでブースを離れ小東京を歩いた。
都ホテルの前へ来た時「サム」と男に声を掛けられる。
振り向くと小柄な男がこちらを見ている。
一瞬誰だか解らなかったが、
近付いてみると暫く会っていなかったS氏だ。
S氏と書いたが、彼の名前は解らないので、
仮名と言う事でSを使った。

何時も日曜日にブースへ遊びに来ていた。
最近は日曜日を休む事が多いので長い間会っていない。
そのせいなのか印象が違う。
話し始めてその原因が直ぐ分かった。
以前より9キロ痩せたと言う。
元々小柄な男だ、9キロは可成りの減量である。

「実は○○に成ってね」
と弱々しい声で言うので聞き取れなかった。
「えっ、なんですか?」
ぼくは彼に顔を近づける。
「此処が癌に成ってね」
そう言い乍ら両手で喉の回りを囲う様な仕草をする。
喉頭癌、そんな言葉が頭に浮かんだ。
その事に付いて質問するのは悪い様な気がして、
「其れは大変ですね」
と当たり障りのない言葉が口から出た。

アメリカでは保険が無いので治療は日本でしたそうだ。
抗癌剤投与を終えたばかりなのだと言う。
かぶっていた帽子を取り、
「ようやく毛が生え始めたところなんですよ」
と何時もの様に口元をゆがめた様な笑いをする。
そこには産毛の様な頭髪が有った。
「以前と変わらないですね」
とぼく。
「以前は俺の頭髪ふさふさだったよ」
そう言われて、以前の彼のイメージを思い出してみる。

40分程話し、彼は帰って行った。
5月9日に又日本へ行くのだそうだ。
彼の後ろ姿を見送り乍ら複雑な気持ちに襲われる。
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by shinia62 | 2007-04-29 03:13 | シニアの時間 | Comments(0)
2007年 04月 26日

エキストラ俳優

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ラグナ・ビーチ


録画準備をしてテレビの前に座る。
3月に撮影したテレビ・ドラマシリーズCSIが始まる。
3日間エキストラの仕事をしたのだ、
何処かにバッチリ映っている筈。
見覚えの有るシーンに目を凝らす。
居ない。
あの木の下のベンチに座っている筈だ。
しかし、小さくて確認出来ない。
あのプールの側に居る筈だ。
しかし、俳優の頭が邪魔をして見えない。
公園の中を歩いている筈だ。
しかし、あまりに遠くて見えない。
居ない。
見事に居なかった。

だからこそエキストラ俳優は、
スクリーンに映る0、5秒の自分の姿に狂喜する。
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by shinia62 | 2007-04-26 22:20 | はりうっど、ハリウッド | Comments(2)
2007年 04月 26日

外で夕食

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Dと一緒に食事だった。
彼の都合で午後4時半とおかしな時間帯に成った。
時間ギリギリに約束の場所に着く。
そこには人影もない。
この時間ではレストランはまだ開いてないだろう。
とにかく店に向かって歩いていたら、
大きな柱の影に大柄な男が立っている。
車を停めた場所からは死角に成っていて
そこに人がいるのに気が付かなかった。
記憶の中の彼より小さな感じがして、
声を掛ける前に前に回って確認する。
間違いないDだった。

レストランの開店は5時からで、
それまで近くのベンチで待つ。

まだ腹は空いていないので、軽くそばを食べる事にする。
Dもぼくに付き合ってそばを注文。
一年以上も会っていなかったが元気そうである。
2人の話題は彼の勤める公立高校の事、
そして映画やテレビの事。
彼は自分で書いたコメディーを
自分で演じるコメディアンでもある。
久し振りの知人との夕食は楽しかった。
こうして一緒に食事が出来る友達が何人か欲しいなあ。
そんな事を考え乍ら帰ってきた。
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by shinia62 | 2007-04-26 00:45 | シニアの時間 | Comments(0)
2007年 04月 24日

植物園

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ぶどう


午前中は真面目に絵を描いた。
このまま一日中絵に集中出来ると良いのだが、
昼食後は気が緩んで眠く成るこの頃。
朝早く起きるので、身体が昼寝を必要としているのか。
その結果、午後はだらだら過ごしてしまう事が多い。
そんな午後を有意義に過ごす方法を考えてみる。

それなら掃除とか他の雑用をやれば良い。
それらの作業に集中力はあまり必要ない。
ぐだぐだ考えているうち、
取り敢えず今日は近くの植物園へ行こうと決めた。
近くと言っても車で20分は掛かる。
ロサンゼルスではこれは隣へ顔を出す距離。

絵の題材に写真を撮る準備。ぼくの行動に遊びは無い。
デジカメのバッテリーをチェック、
釣り用ベストのポケットに入れる。
何年か前の日本旅行で初めて着てから
この釣り用ベストが痛く気に入っている。
ポケットが多いので、必要品が全部収まる。

写真撮影は午後の遅い光が好き。
水彩画にする時、光の感じがドラマを生み出す。

植物園の窓口でシニア入園料を払う。
普通料金より2ドル安い。
閉園時間を確かめゲートを入った。
その時間までずっと居るつもりなのだ。

入って直ぐ右側は工事中であった。
以前熱帯植物が有った所だ。

暫く振りの植物園。
緑の多い静かな公園をゆっくり歩く。
とても気持ちの和む瞬間だ。

きらきらと鮮やかな色彩を振りまくバラ園を抜け
奥に有る池を目指す。
バラ園の他は季節外れなのか工事中が多い。
でもぼくの興味は何でも無い散歩道の草花とか
絵に成りそうな風景。
ゆっくりゆっくり散歩道を歩く。
とっても清々しい気分。
家で昼寝をしているより何百倍も楽しい。
これからは気力の落ちる午後は外に出よう。
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by shinia62 | 2007-04-24 01:48 | シニアの時間 | Comments(6)
2007年 04月 23日

クリック

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アラスカ


先週金曜の夜の事だ。
PBSテレビの「カリフォルニア・コネクテット」と言う番組で、
スターを目指しハリウッドへ集まる若者達、
そんなテーマのドキュメンタリをやっていた。
その予告を見た時、
ぼくが登録しているセントラル・キャスティングの
看板が映ったので視る気になった。

ところがその夜テレビを点けたら、
最初の数分を過ぎた頃行き成りスペイン語に変わってしまった。
おかしいな、一度スイッチを切ってもう一度点けてみる。
やはりスペイン語だ。
耳を澄まして聴くと、スペイン語の後ろで微かに英語も聞こえる。
テレビにはバイリンガルのシステムが有ると聞いている。
ぼくは使った事がないのだけれど。
このテレビにそのシステムが付いていて
勝手に言語を替えてしまったのか。
仕様が無いので画面と時々解るスペイン語を元に
想像力を働かせて視る事にした。

ところがだ、
番組が中盤を過ぎた頃、クリックの音と共に英語に戻った。
ホッとする。言葉が解るって本当に素晴らしい。
そしてキャスティング・オフイスがどの様に運営されているのか
その内容を知る事が出来た。

朝食会でこの話しをしたら
「隣のテレビのリモコンの影響でスペイン語に変わったのでは」
と言う事に成った。
これはぼくの考えなのだが、皆も同意した。
ぼくの家はメキシカンの沢山住む町に有るので、
其れは考えられる事であった。
スペイン語が英語に戻った時の音が
チャンネルを切り替える音に良く似ていた。

こんな事は今回が初めてだけど、
今度同じことが起きたら、
隣のメキシカンの家へ怒鳴り込んでやろうか。
セットカムコメディーのシーンみたいで笑える。
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by shinia62 | 2007-04-23 12:48 | シニアの時間 | Comments(4)
2007年 04月 22日

決心

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モントレー・パークの桜祭りが終わった。
ぼくにとってこのショーは全く実り無し。
それでも毎年続けていたのは、
この祭りを最初からサポートしていたキャサリンの為。
10年前、彼女が先頭に立ち、
モントレー・パーク市の主催によりこの祭りをスタートした。
最初の頃は良い商売が出来たのだが、
祭りの様子も変わり、
後半は義理だけのショー参加だった。

しかし今年は彼女の姿が見えない。
高齢だし健康が優れないのだろう。
ぼくは毎年このショーを止める事ばかり考えていた。
これが潮時かもしれない。
キャサリンも今年で引退と言う事だろう。

そんなぼくの心を天に見透かされたか、
場所代も出ない最低の結果に成った。
どっさり売れていたら心に迷いが生じただろうが、
お陰ですっきりと心が決まった。
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by shinia62 | 2007-04-22 02:58 | シニアの時間 | Comments(2)
2007年 04月 20日

雨の中、オーデションへ。

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雪の羊蹄山


朝から空は暗く室内は肌寒い。
それだけでも気持が滅入るのに、突然雨が降り出した。
このままでは本当に鬱に成りそう。
ぼくは叫び声を上げ乍ら、コンピュータールームを飛び出す。
デザインテーブルの横に何時も有る木刀を抜き取り、
掛け声と共に素振りをする。
この重い空気を打ち砕かなくてはならない。

今日はオーデションが2つ有る。
我ながら1日に2つは初めての事だ。
12時と3時がコールタイム。
其れまでに、
テーブルの上にある台本を練習しなければ成らない。
幸運にもオーデションの場所はどちらも
同じビルの同じ階、部屋だけが違う。
一つはCM、もう一つは短編映画。
雨が降るからと憂鬱に成っている暇など無いのだ。

昼食は車の中で食べる事にする。
家で熱いお茶を作りサーモスに入れ、
日本食マーケットで折り詰めの寿司を買った。
雨は増々激しく成る

12時のオーデションはCMだった。
台詞は無くてアクションが3ショット。
アメリカの国内では見られない銀行のCMだそうだ。
オーデションで仕事を取った経験は数える程しか無い。
仕事を取る事は気にせず、楽しくやるだけ。
そう思うと心に余裕が出てくる。

3時からは短編映画のオーデション。
これは台詞が結構あって自分としては一生懸命覚えた積もり。
とにかくベストを尽くした。
ぼくの実力を考えると、まあこんな物かと納得する。

午後は朝の雨が嘘みたいに青空が広がった。
オーデションを楽しんでいるうち、気持ちもすっきり爽やか。
心が重く成ったら忙しくるのが一番だ。
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by shinia62 | 2007-04-20 12:15 | はりうっど、ハリウッド | Comments(2)
2007年 04月 19日

読書

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<アラスカン・ハイウエイ>


知人に勧められた小説「Kite・Runner」を読んだ。
何時もの様にゆっくり時間をかけて音読、
テープに録って英語の練習。
の積もりが、凄い勢いで物語に引き込まれ、
一気に読んでしまった。
それでも一応音読だけは続けた。

アフガニスタンがどうの、パキスタンがどうの、
そんな内容だと聞いていた。
政治的な話しなのかと思った。
だから何度も勧めらていながら今まで手が出なかったのだ。
音読する英語の書籍が無くなって
其れでも読むかと言う気になった。

ところが読み始めたらもう止まらない。
全く退屈させない。
そして泣ける。
鼻水と涙が混じり合い、声が震えて音読も出来ない。
そんな状態が何度も有った。
歳のせいで涙もろく成った分を差し引いても、
感動の長編小説だった。
ハッピーエンドの様でそうとも言えない結末に
心をがっちり掴まれ、暫くぼおっとしていた。
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by shinia62 | 2007-04-19 09:50 | シニアの時間 | Comments(4)