2006年 12月 09日
歳末商戦は小東京にはなくて。ぼくは暇を持て余していた。 時間を無駄にしてはいけないと、小さな絵を描いてみたりする。 しかし一日中そんな事をしていられない。 柔軟体操をしてみるが、それも空しい。 結局ブースに座って居眠りに落ち着く。 なんと素晴らしい人生か。 そこへ朝食会メンバーのヘクターがやって来た。 神様ありがとう。 誰でも良いから話す人が欲しかった。 「演劇に興味ある?」 と彼が訊く。 「まあ、一応」 「興味あるなら入場券持ってるんだけど欲しい」 答えに迷っているぼくに彼は続けた。 「1枚余っているからただで上げるよ」 その一言でぼくは演劇大好き人間に変身する。 「それなら観たい」 「それなら」が余分だったか。 開演は7時半だ。 場所は小東京のデモクラシー・ホール。 日系博物館の一部らしい。 そんな建物が有るのを知らなかった。 店は4時には閉める。 3時間半も時間を潰さなくては成らない。 断れば良かったかなあとちょっと後悔。 だが、好奇心を無くしたら人間終わりじゃないか。 そう自分に言い聞かせる。 時間に成ってそのホールの前へ。 入り口に集まっている人達を見て、 ぼくが居るのは場違いの様な。 お互いが知り合いみたいに抱き合って挨拶したりしてるし。 小東京のど真中だから日系人が多い。 演じる人達もアジア系らしい。 ぼくは遠くから観察しながら行ったり来たり。 せっかく入場券を貰って観劇しないのはヘクターに悪いし。 義務感だけでドアを押す。 案ずるより生むが易し、 受付の黒人女性が良い感じ。 それだけでリラックス。 こう言うのを小劇場と言うのだろう。 すり鉢状の底にステージが有り、 小さいながら立派なスタジアムシートが半円を描く様に有る。 観客はそからステージを見下ろす。 座席数は300前後か。 劇の内容は別にして、 初めての小劇場で演劇観賞、良い経験と成った。 次の人生は、脇役で光る俳優をやってみたいと思う。
by shinia62
| 2006-12-09 13:40
| シニアの時間
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